生きとし生けるものが幸せでありますように

愛さない者たちと結ばれる苦(怨憎会苦)とは何か?

 Appiyehi sampayogo 好きになれない・嫌な気持ちになるものごとと付き合うことになるのも、dukkho 苦です。嫌な人と付き合うことであると、簡単に理解してしまうフレーズです。しかし、お釈迦様は一般の人間の理解レベルを超えて明確に真理として説明なさいます。私たちにとっては「あの人は肌に合わない。あの人のことが嫌」という気持ちがあるかもしれません。しかし、嫌な人は何もしないのです。それなのに、嫌な気持ちが生まれるのです。
 それはどういうことでしょうか?私たちの身体に、色声香味触法というデータが眼耳鼻舌身意という認識機関を通して触れるのです。そのとき、心に起こる好ましくない気持ちに、dukkha と言うのです。見たくないものを見なくてはいけないとき、聴きたくないことを聴かなくてはいけないとき、嗅ぎたくはない匂いを嗅がなくてはいけないとき、味わいたくないものを味わわなくてはいけないとき、触れたくはないものに触れなくてはいけないとき、苦しみが生まれるのです。それから、考えたくないのに、色んな嫌な出来事が頭のなかで回転するときも、苦しみが生じるのです。生きる上で、これらのことは避けられないのです。
 幸福を感じる・楽しみを感じるものごとばかりに囲まれて生活できるわけがありません。悩み苦しみ悲しみ落ち込みなどを感じるものごとにも、遭わなくてはいけないのです。この状況も苦・dukkha と言うのです。

アルボムッレ・スマナサーラ著『大念処経 ヴィパッサナー瞑想の全貌を解き明かす最重要経典を読む』 (サンガ)
法の随観/苦諦の解説より

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