修行やっているのか（年末年始瞑想会Q&Aより）

A
ということは、あなた歩く瞑想していないでしょう。
みんなと同じ、ごまかしているでしょうね。

歩く瞑想とは、足の動きを実況中継することです。正しくやれば他のことは全く気にしなくなるんです。（他のこと）そればっかり気にしているならば、瞑想にならない。みんなと同じです、その場合は。
カタチ大事にする国だから、瞑想するという形をしっかり完璧に守ることが中身はゼロでしょうし。これでブッダの教えと日本の文化というのは全く合わないところなんですね。仏教は中身しか気にしない、形は全く気にしない。だから歩く瞑想の形を保つといっても、私から見てもバカなことやっているのではないか、だったらジョギングぐらいしなさい、と。

そういうわけで、初心者は失敗するのはどうということはないし、訓練するのです。歩く瞑想する時は、足だけ実況する。その他は無視するか、あえて無視しなくてもいいのです。その他のことは気にしない。自分の瞑想に関係ない。「左足上げる、運ぶ、下ろす、右足上げる、運ぶ、下ろす」その実況だけ自分の修行である。
虫がいるんだと思ったら、修行はそれでやっていない。修行はそこで終わり、ゲームオーバー。修行は完成ではなくて。
これはリピート、繰り返してみるのです。１回失敗したら、またリピートして。「左足上げる、運ぶ、下ろす、右足上げる、運ぶ、下ろす」繰り返し繰り返し頑張っていると、他のことは無視して自分の体の中の起こる出来事だけ感じるようにはなります。
修行というのは、やっぱり歩くと周りのこと気になりますよ。そこは修行です。周りのこと気になるのだけれど、徹底的に足の感覚だけに集中して実況しようと頑張るのです。繰り返し繰り返し頑張るのです。失敗したら、またやってみる。失敗したら、またやってみる。

だからそこですごく勉強するレッスンは、俗世間の誰でも、犬猫でも、歩く時は周りにものすごく気をつけるのです。気になる。人間はそれほど感覚はできてないのだから、自然破壊のために現れた生命だから。他の動物は微妙な空気の動きまで、気になる。動物たちが歩く場合は。空気の動きまで気になって、気をつけてサッサッサっと動いて自分が行きたい目的に行く。
例えば自然災害の時でも、動物たちに自由があったら必ず逃げます。災害起きて破茶滅茶になるまで待ちません。日本でも地震起きてしまうと、家の中に閉じ込められているから犬猫たちが一緒に被害を受けるのだけれど。閉じ込められていないならば、地震が来るちょっと前にもう知っています。地面の波長があるのだから。あぁヤバい、と逃げるのです。人間がそんなに感じないのです。
今思い出したのは、けっこう前にスリランカでも津波があって、地震はないのだけれどすごい被害になったのです。人はたくさん死んだし建物は壊れたし、列車は丸ごと流されたし。しかし動物は死ななかったのです。津波で一匹の犬でも猫でも鳥でも、日本と違って破茶滅茶動物たちいるのだから、野生の動物も放し飼いの犬猫も。みんな津波が来るちょっと前に、さーっと陸の方に逃げてちょうど津波が来ない所に逃げて待っているのです。だからそれというのは、周りが気になるでしょう。動物は周りを気になることで、身を護ってますよ。人間が失敗で、我々も周りが気になるのだけれど、得るものは何もない。何か能力上がったとか、何もない。ただ周りを気にして気にしているだけで、その状況というのは最低ですよ。最低「何を気にして何を気にしなくてもよろしい」ということを人間は知らない。

そこで仏教のプログラムは「生命は歩く、歩く場合は周りを気にする」そこで、これは私が加えますが「人間は周りを気にしたとしても、悪い結果しか何もない」。動物は周りを気にしたら、身を護ることはできるのです。
修行というのは、「これは生き物やっていることだからそこはちょっとストップして、歩くことに集中しましょう」と。だから周りを気にすることでもなく、無視することもなく、自分の仕事に集中する。足を実況すること、それが仕事。それが修行。というふうに集中して、歩く瞑想するのです。けっこう大変。ただ歩くことだけをそれでも正しくピッタリやろうとすると、けっこう大変です。見事な修行になっているのです。
それって歩く瞑想のやり方なのですね。これもけっこう難しいと覚えてやった方がいいのです。
難しくて失敗するのだから、わざわざ歩く場所を作って、誰も入らないようにそこは立入禁止空間にして一人で歩く瞑想をする。道場なんかに行って。
自分が下手ということは、あまり派手に宣伝しているだけで。
その程度の説明で十分だと思います。